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2025.06.24

【登山・アウトドアを楽しむ皆さまへ】

富山の自然で“クマと共存するために”できること

立山連峰をはじめ、自然豊かな富山ではクマの生息域と人の活動域が重なっています。安全に自然を楽しむために、そしてクマとの無要なトラブルを避けるために、アラスカ州のクマ対策を参考にした「基本行動」をご紹介します。

 

◆ クマとの遭遇を避けるために

・音を出しながら行動

静かな山道では、クマが人の存在に気づかないことがあります。鈴をつけたり、会話をしたりして、こちらの存在を知らせましょう。

 

・視界の悪い場所では特に注意

草むらやカーブではクマとの突然の遭遇が起こりがちです。音を大きめに出すなどして、注意深く進みましょう。

 

・グループでの行動が効果的

クマは大人数を避ける傾向があります。できるだけ複数人で行動しましょう。

 

◆ クマに“えさ”を覚えさせないために

・食べ物・ゴミはクマの手の届かない場所へ

キャンプや登山中の食料・ゴミは密閉し、車や専用コンテナ、吊り下げ保管を心がけましょう。

 

・におい対策も忘れずに

ベーコンや焼き魚などの強いにおいの食品は避け、調理後の服も注意。歯磨き粉や化粧品も誘引の原因になることがあります。

 

・ペットの餌やフンにも注意

ペットを同行する場合、その排泄物や餌もクマを引き寄せる要因になります。

 

◆ クマに出会ってしまったら

・落ち着いて、騒がず

距離がある場合は、ゆっくりと後ずさりしてクマに背を向けずその場を離れましょう。

 

・クマがこちらに気づいたら

静かに話しかけ、手をゆっくり振って自分が人間であることを知らせましょう。それでも近づいてくる場合は、大声や音で威嚇します。

 

・絶対に走らないでください!

走るとクマの追跡本能を刺激してしまいます。冷静にその場を動かず対応することが大切です。

 

◆ 万が一、接触してしまったら

・防衛的な攻撃には“うつ伏せ”でやり過ごす

伏せて手で首の後ろを守り、死んだふりをしてやり過ごします。クマが去るまで動かないこと。

 

・執拗に襲ってくる場合は、反撃も必要

食べ物を狙っての攻撃であれば、熊撃退スプレーの使用や石を投げるなどの反撃が必要になる場合もあります。

 

◆ 最後に

クマは知的で好奇心旺盛な動物ですが、人間にとっては大きな力を持つ野生動物です。遭遇しない工夫と、万が一に備えた心構えが、安全な自然体験を支えてくれます。クマと無用なトラブルを起こさないために、あなた自身が“クマのいる自然”を理解し、正しく向き合うことが大切です。

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北陸電力株式会社 新価値創造研究所

クマによる人身被害を防ぐために
クマにご注意!

https://www.rikuden.co.jp/kenkyu/attach/joho17.pdf